酒とワイシャツとわたし

医学生、行動記録、備忘録、メモ、雑記帳

アキレス腱断裂体験記

アキレス腱断裂をした。

 

きっかけはささいなことだが、ダンスの最中のジャンプだった。

硬い木かバットで殴られたような衝撃が骨を伝って走る。その瞬間は誰かと思いっきりぶつかってしまったのだと思い周りを見渡すが、それらしき人はいなかった。

紛いなりにも整形外科の勉強をしていたため、すぐにあぁやってしまったのだとわかった。

 

床に座り足がうごくかを確認する。

足は意外とほんの少しだけは動かせた。

(アキレス腱は断裂していても、足底筋の腱が残っていれば若干の底屈は可能だから、らしい)

f:id:osamauto1:20190212145755p:plain

足底筋は踵骨に停止し、底屈を補助する。作用は弱く欠如している人もいるほど。自分はたまたまあるタイプだったようだ。

交感神経が興奮しているためなのか、不思議と痛くなかった。

他の断裂経験を聞いてもアキレス腱断裂自体で痛みを伴うことは少ないらしい。

どうやら痛覚神経はあまり分布していないようだ。

 

 

アキレス腱断裂直後はうつ伏せになり、患部を挙上しておく。

できるならばテーピング等で足関節を底屈させ、断裂部と踵骨の停止部を近づけた状態で固定しておいた方がいい。

 

 

アキレス腱断裂の治療では2つの選択肢がある。保存か、手術治療かだ。

この話をすると驚かれることもあるが、アキレス腱はギプス固定して放っておいてもつながる。骨折がつながるのとおんなじだ。

しかしギプス固定している間は入浴も難しく、足も蒸れて不快な思いをする。中途半端に動かしてしまったりすれば、違和感のある繋がり方をしてしまうこともある。

 

手術治療の場合、一度縫ってしまえばつながるが、傷跡が残るし傷による疼痛も生じる。治療期間短縮も1~2週間程度だしお金もかかる。

というわけでデメリット的に現在は保存治療をおこなうところが多いらしい。

 

 

自分の場合はとにかく少しでもギプスを付けた生活をしたくなかったことと、過去に交通事故に遭った際の傷跡が多数あるため傷跡にはなんのこだわりもないことから手術を選んだ。

女性の場合などは保存がいいだろう。傷も残らないので。